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情熱の歌人、柳原白蓮の劇的な人生を偲ばせる通称赤銅御殿(あかがねご
てん)と呼ばれた別荘跡地の近く、青山町公民館の隣に、平成元年1月浜
脇海岸から和洋折哀の住宅が茶寮泉孫(いずまご)として生まれ変り移築さ
れた。
別府市商工会議所の初代会頭であった高橋欽哉氏の自邸である。
昭和4年に建てられ還暦を迎えた建築は木造2階建入母屋造り桟瓦葺き
で台湾桧の大材で造られた昭和初期の高級住宅である。
門を入ると堂々たる2間間口の式台付玄関が迎えてくれる。正面棟の鬼瓦
には一富士二波、三紅葉が浮き彫りされており聴潮閣と名付けられたこの
建物への建て主の願いがこめられている。
玄関左手の応接問はアールデコ風で、白大理石のマントルピースに乳白色
のペンダントライトやステンドグラスの窓、応接セットにいたるまで住文
化の豊かさとロマンを感じさせる。
和風の棟はそれぞれ10畳単位の部屋に変化をつけ、特に2階は3間つづ
きで襖を開けば 27畳の大広間になる。東西に勾欄付の掃き出し縁を設
け、多目的に使われている。
訪れる人々の憩いの場として再生されたこの建物を昭和初期の文化遺産と
して利用しながら、地域文化を育てていきたいものである。
高橋記念館 聴潮閣
DVD発売中
1500円
(ナレーション解説つき)
公開しています。
土曜・日曜・祝日のみ
(開館時間:午前11時~午後4時)
平日は、予約制となっています。
イベント開催中はオープンしています
別府市青山町9-45 TEL 0977-22-0008
東別府駅前から市街地に向かって行く浜脇の古い町並みの残る旧道沿いに、
半切妻屋根桟瓦葺2階建の洋風建築が高塀越しに目につく。
このハーフティンバーの建物は、平尾謙平氏がゲストハウスを目的に当時
のお金で7万円もの大金を掛け大正4年から着工し大正6年に完成したも
のである。
平尾謙平氏は、「布屋」という屋号の味噌・醤油商いで財をなし、別府銀
行を創設し初代頭取であった父、平尾小十郎氏の後任とし、別府銀行の2
代目頭取だった。後に、別府銀行は昭和15年に大分銀行と合併をするこ
ととなる。
500坪の敷地に延べ面積140坪の大きな洋館で、当時の浜脇の建造物
の中ではひときは異彩を放っていただろう。また、この建物の壁は厚さが
30センチもあり重厚な造りをしている。
建物は朝見川が氾濫しても床上浸水しないように床は高く上げられ、上げ
下げ窓は南側の庭に向かって広くとられ開放感あふれる外観となっている。
1階は長い廊下に併設した洋間の応接室や客室があり当時の姿を残している。
2階は天井を高くとった開放的な和室でまとめられている。その和室の南
側には廊下をかねた縁があり、その先に茶室もある。
一階の洋間の壁は部屋ごとに塗り仕上げを変え腰板を貼り、漆喰天井の浮
き彫りは、玄関ホールや各部屋ごとにデザインを変え優れた左官技術が見
受けられる。
置かれている家具は大阪の高島屋から取り寄せ、部屋の使い方に合わせて
特別に造らせたもので当時のまま部屋に置かれている。
浜脇 平尾邸
非公開です。
別府市浜脇2丁目
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