別府遺産イメージ
 

大正ロマンを感じさせる町づくりの中で、洋風、和風を問わずに質の高い
近代建築が続々と建てられていた頃の別府を代表する建築として昭和3年
3月公会堂が生まれた。それが今の中央公民館である。
大正の終わりに市制がしかれ、その記念として初代の神沢市長が造るから
にはこの国際的な温泉都市にふさわしい文化の薫り高い建物にしたいと願
い、当時の笠置助役や池田技師に相談し設計者として吉田鉄郎氏に白羽の
矢を立てた。吉田鉄郎は日本の建築界をリードしていた逓信省営繕課の逸
材。この別府市公会堂を設計した後、東京や大阪の中央郵便局を設計し、
日本の近代建築に大きな影響を与えた人である。
彼はこの公会堂を設計するときにストックホルムの市庁舎を思い浮かべて
いる。それは芸術的に最高の質をもち、彼が心のふるさととしたスウェー
デンの代表的建築で、その心を生かして別府の地に端正で気品に満ちた美
しい建築を創り上げた。泉都別府の文化の殿堂としてその容姿を田の湯の
樹間に現わした時には別府に生まれた幸せと誇りを感じさせてくれた建物
である。それか80数年、今はかなり汚れてはいるが、落ち着いた色の引
っ掻きタイルを貼った壁面に5連のアーチを持つ壁柱、バルコニーで凹凸
をつけた格調の高い重厚な正面のたたずまい。どの方向から見ても、尖頭
や放物線、半円や丸窓の組み合わせは抽象的な絵画や彫刻を見ているよう
な造形的なおもしろさを感じさせる。
このリズミカルなアーチの構成は、室内にも取り入れられ、階段踊り場、
水のみ場の開口部の上部などにもみられる。
星月夜をデザインしたステンドグラスや天使の彫刻など、やさしく温かい
デザイン要素をちりばめ、ロマンチックな空間を創り出している。

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別府市中央公民館
(旧)別府市公会堂

 
DVD発売中
        1500円
(ナレーション解説つき)
 
年末・年始以外は公開しています。
別府市上田の湯町6番37号
問い合わせ 0977-22-4118
 
       
 

上人ケ浜公園の北側に昭和初期に造られ還暦を迎える海浜別荘がある。
戦前、観海寺や荘園を開発した久留米絣の織元である国武金太郎氏の
ものだったのを、戦後1953年九州電力が保養所としいて買収し、
増築したものである。
1954年に増築した洋館部分は英国の民家風に外観をまとめ、戦後建築
材料の不自由な時代にしては、暖炉を設けた玄関ホールの吹き抜け空間は
本格的な洋室空間を構成している。
旧館の方は、京都の職人によって建てられたもので、桟瓦葺入母屋屋根の
平屋建で南北二棟からなる。
特に南棟は、金波、銀波の二間と茶室からなる。
金波の間は、数寄屋風の書院造りで、座敷の外を矩の手に瓦貼りの土間を
廻らし、床脇の書院の扱い等に海辺の風情を楽しむ気配りが見られる。
また、銀波の間は民家風にまとめ、キリシタン禁制の高札や廃船の船板、
杵や曲り木等、珍木、奇木を組み合わせた空間構成は、玄関待合の版木を
使った船底天井と共に一見の価値がある。
建築主と棟梁が一体となって造り上げたこの変化に富んだ別荘は市民に
とっても昭和初期の別府を語る貴重な遺産である

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九州電力健保別府保養所
(旧) 国武別荘

 
     
   
非公開ですが利用を希望する方は
保養所に直接申し込んでください
 
※ 一般の方は、九電健保加入者の紹介が
ある場合に限り利用することができます。
 
別府市上人ヶ浜町532
問い合わせ 0977-66-0030
 


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