別府遺産イメージ
古手川家  

実相寺山のほとり、住宅地域の一画に白蓮ゆかりの小手川邸がある。
仏間には、情熱の歌人柳原白蓮の夫、伊藤伝右衛門の飯塚の本邸の仏壇が
移築されており、在りし日の赤銅御殿を偲ばせる。
折上格天井、書院造りの仏間の奥には4畳の仏壇の間を設け、ミニ寺院と
もいうべき形式を整えている。金色に輝く鳳凰の舞う欄間彫刻、観音開き
の扉を開くと3基の宮殿に阿弥陀仏を中心に法然、親鷲上人の絵像を祀る。
見上げると、折上格天井の格間には彩色を施した紋様が描かれ、その配色
の妙は華麗の中にも気品を堪えている。仏具一式も緻密な細工を施し、ま
さに仏間の王者ともいうべき風格をそなえている。
伊藤伝右衛門の白蓮への思い入れとその美的センスの良さ、仏壇師の腕が
一体となって創り出した貴重な造形空間である。

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小手川家住宅

 
 
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別府市
 
       
旧 小百合愛児園  
毎年世界周遊船が、その白い優美な巨体を別府湾に浮かべていた頃の話である。
その頃別府を訪れたサレジオ修道会の神父の計らいで、浜脇小学校の横を
通る線路越しの山際傾斜地に、新築したばかりの病院を譲リ受け、カトリ
ック婦女者聖母会が発足したのは、昭和5年のことである。
この一際目立つ一群の建物は、昭和8年孤児収容施設として、小百合愛児
園と名付けられ,アメリカ軍が駐留していた頃は180名近くの乳幼児を養育していた。
現在の聖堂をもつ主屋棟は木造2階建寄棟造で、昭和23年に建設された
もので、戦後建材不足のときにこれだけの教会建築をつくった関係者の苦労が偲ばれる。
正面の玄関上部にマリアの像を安置し、さらにその上に鐘塔を設け、窓や
出入口の上にアーチを多く用いた愛すべき宗教空間を構成している。
小百合愛児園はその後大分に移り廃園となったが、その施設はマザー・テ
レサの会のシスターたちの手により、新しい社会福祉施設として甦ろうと
しており、今後の活動を聖母マリアの像とともに暖かく見守ってゆきたい
ものである。
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旧 小百合愛児園  

 
     
   
 
 
 
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別府市浦田4組
 


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